営業の外注とは?
営業の外注とは、その言葉のとおり、外部に営業活動を委託することです。
営業代行サービスとも呼ばれ、一部の業務だけを外注することも可能です。例えば、アポ獲得までを外注し、商談そのものは自社の営業担当が行うこともできます。
営業を外注すべき企業の特徴
以下に当てはまる企業は、営業を外注すべきといえます。
・人員が不足している
・営業活動の成績が芳しくない
・新規開拓が進んでいない
一方、専門性の高い商材を扱う企業は、外注先の担当者だけでは対応しきれない可能性があるため、慎重に判断する必要があります。
特定の営業担当者に依存しているような場合も注意しなければなりません。多くの取引先が既存の営業担当者に信頼を寄せているような場合は、急に別の担当者へ変更すると顧客満足度が下がる可能性があります。
営業の外注はメリットが大きいサービスですが、すべての企業に適しているとは限りません。
営業の外注を検討している企業は、次にご紹介するメリットもふまえて判断することをおすすめします。
営業を外注するメリット
営業を外注するメリットを4つご紹介します。
即戦力を確保できる
人員が不足しており、できるだけ早く即戦力を確保したい企業は、営業代行を検討することをおすすめします。
特に中小企業の場合は、会社全体の人員が不足しており、営業活動にかけるリソースが少ないことが多くあります。優秀な営業担当者が在籍していても、1日のアポ獲得数や商談の数には限りがあるため、頭打ちすることもあるでしょう。また、商談の準備にかけられる時間が少ないと、営業の質にも影響します。
営業を外注すれば、人員不足の問題はすぐに解消できます。営業担当者1人あたりの負担も少なくなるので、ワークライフバランスを保ちながら営業活動に取り組んでもらうことができるでしょう。
営業ノウハウを得られる
外注先が有しているノウハウやナレッジを自社の営業担当者に共有してもらえるのもメリットです。
営業のプロである営業担当者に外注すると、営業プロセスや手法などを見直し、最適な方法を提案してもらえます。その中で、商材・サービスの訴求ポイントや交渉のコツなどのアドバイスもしてくれることがあります。
自社の営業担当者の営業スキルを底上げすることにもつながるため、労力の大きい人材育成をカバーできるでしょう。
営業を外注する場合は、いずれ内製化することを前提として、ノウハウやナレッジを蓄積できる体制を整えておくことをおすすめします。
幅広い企業にアプローチできる
売上を上げるには新規開拓も重要です。しかし、認知度の低い企業や、強いアピールになる実績がない企業の場合、アポを獲得することすら難しいことも少なくありません。
営業を外注すれば、担当者の人脈を活用して新規顧客を開拓してくれます。これまで取引実績がなかった業界や、自社とのつながりがない顧客層にもアプローチできるため、取引先の幅が広がるでしょう。
固定費の削減に繋がる
営業人材を雇おうとすると人件費のほか、求人媒体の掲載費用などの採用コストがかかります。営業を外注すれば、そのような固定費の削減につながるのがメリットです。
もちろん、外注費用はかかってしまうのですが、営業人材を雇う場合とは異なり、いつでも利用をやめられるのがポイントです。
営業を外注することで固定費をコントロールしやすくなるのは大きなメリットでしょう。
営業の外注にはデメリットもある
メリットが非常に多い営業の外注ですが、デメリットもあります。メリットとデメリットを比較した上で、利用するべきか判断しましょう。
営業活動が管理できなくなる
定期的なレポートを出さない、もしくは報連相が少ない外注先に営業活動を任せると、進捗や成果の過程がわからなくなることがあります。自社の営業担当者であれば常に確認ができるのですが、あくまでも外注なので細かく管理はできません。
悪質な企業では、委託した業務を遂行しないケースもあります。月額制で契約をしている場合は、費用以上の成果が出ないと無駄なコストが発生してしまいます。
場合によっては不利益が生まれる可能性もあることを理解しておいてください。
情報漏洩のリスクがある
外注先には営業活動のために自社の商材の情報を伝えなくてはいけません。中には一般的には公開していない機密情報を伝えなくてはいけない場合があります。
外注先の担当者はあくまでも他社の人間ですので、機密情報を伝えてしまうと漏洩するリスクがある点には注意してください。
もちろん情報漏洩は規約違反ですが、すべての外注先がきちんと守ってくれるとは限りません。伝える情報の範囲を精査することが大切です。
外注先に業績が依存してしまう
営業の外注によって業績が上がるのは好ましいことです。しかし、外注先に業績が依存してしまう点には注意しなければいけません。例えば、外注先から今後の取引をやめたいと申し出を受けるケースもあります。
外注先に業績が依存しすぎていると、今後の売上に大きな影響を及ぼしかねません。営業を外注している間に、自社の営業担当者のスキル向上や、ノウハウを蓄積できる体制づくりを進める必要があります。
失敗しない営業の外注先の選び方
営業の外注には数多くのメリットがありますが、外注先の選び方次第では失敗してしまう可能性もあります。
最後に、失敗しない外注先の選び方をご紹介します。
自社の営業問題を解決できる外注先を選ぶ
最も大切なのは、営業の外注をとおして自社の営業問題を解決できるかどうかです。外注先によって、委託できる業務範囲や得意な商材は異なります。
たとえば、定型的な業務に時間をかけすぎて商談の準備が疎かになっているような場合は、メール送信やテレアポなどのマンパワーが必要な業務を担ってくれる外注先を選ぶと良いでしょう。一方、ノウハウがなく営業プロセスそのものを見直したい場合には、マーケティング領域も得意としている外注先を選ぶのがおすすめです。
外注をする前に、自社の営業課題を明確化しましょう。その上で、サービスの公式ページや導入実績、口コミを確認し、最もニーズに合った外注先を選ぶことが大切です。
費用対効果をチェックする
外注にかかる費用や料金体系は、サービスによって異なります。
固定報酬の場合は、自社が扱う商品やサービスによっても変動する場合があります。一方、成果報酬の場合は、想定よりも費用が発生する可能性があることに注意しなければなりません。
いずれにしても、現在の売上から外注費用を差し引いて、どれだけの利益が残るかを試算してみましょう。サービスによってはオプションとして費用が加算されることもあるため、正確な見積もりを取ることがおすすめです。
いくつかの外注先を比較検討し、最も費用対効果の高いサービスを選びましょう。
まとめ
営業の外注は、人手不足や営業の成果に悩む企業におすすめです。営業ノウハウを社内に蓄積できておらず、人材育成がスムーズに進んでいない中小企業なども積極的に検討することをおすすめします。
ただし、外注先によって得意領域や費用は異なります。自社の営業課題を明確にした上で、サービスの内容や費用対効果を確認し、最適な外注先を選ぶようにしましょう。
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