展示会に出展するメリット・デメリットとは?出展までの流れも解説

展示会は、自社のサービスや製品の認知度を上げるために、見込み顧客にアピールできる場所です。出展形態は展示会によって異なりますが、各企業が個別にブースを設けて商品を展示し、社員がサービスや製品について解説するケースが多いです。大企業の場合は、自社のみで展示会を開催することもあります。 今回は、展示会に出展するメリット・デメリットや、出展までの流れなどを解説します。


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展示会に出展するメリット

展示会へ出展するメリットを紹介します。

見込み客との接点が増やせる

展示会に出展する大きなメリットは、見込み客との接点を増やせることです。近年、インターネットの普及によって、ECサイトやSNSなどに販売チャネルが拡大しています。

しかし、ネットから得る情報には限界があり、「実際の使い心地を知りたい」などの顧客の細かな要望には応えきれません。

展示会であれば、実物を試してもらったり担当者がその場で疑問に答えたりできるため、サービスや製品の良さが伝わりやすくなります。その結果、新規顧客獲得につながりやすくなるのです。

既存顧客との関係を構築できる

企業が安定して利益を上げ続けるには、新規顧客を獲得するだけでなく既存顧客にリピーターになってもらうことも重要です。

しかし、企業の担当者と既存顧客が直接接する機会は意外に少なく、顧客の要望や不満を把握できないまま、知らぬ間に顧客が離れてしまうケースがあります。

展示会に出展して既存顧客を招待し、直接感謝を伝える機会を設ければ、既存顧客と良好な関係を築きやすくなるため、顧客離れを防止することが可能です。

また、顧客にヒアリングすることで、サービスや製品の質の向上にも役立ちます。

自社の認知度アップが期待できる

複数の企業が参加する展示会には、他社のサービスや製品目当ての方も訪れます。ただし、目当てのブースだけでなく、「せっかく来たから」とほかのブースを見て回る人も多いです。

そこで上手くアピールできれば、自社の認知度アップにつながります。思わず足を止めてしまうようなブース作りや接客対応ができれば、SNSで拡散されるなどしてブランディング強化に役立つ可能性があります。

他社情報をリサーチできる

展示会には、同じジャンルのサービスや製品を扱う企業が集まるため、ほかのブースを見たりパンフレットをもらったりすることで他社の情報を得られます。

ブースを出展しているのを見て、初めて競合他社であったと判明することもあります。

また、他社の担当者と情報交換をしたり、協業や提携の話が進んだりする場合もあるため、他社ブースのリサーチは重要です。

展示会に出展するデメリット

見込み客や既存顧客と接する機会になったり、自社の認知度アップにつながったりとメリットの多い展示会ですが、いくつかのデメリットも存在します。

出展に費用がかかる

展示会に出展するデメリットのひとつが費用です。展示会に出展する際には、出展料やブースの設営、装飾、什器などの備品費がかかります。

さらに、集客のための宣伝費、準備や運営のための人件費もかかるほか、ノベルティを配布する場合はその製作費も捻出しなくてはなりません。

展示会への出展がゴールではなく、そこから顧客の獲得や自社の認知度アップなどにつなげることが目的です。そのため、かけた費用を上回る成果を出す策を練る必要があります。

ノウハウが必要になる

展示会への出展にかかった費用以上の効果を出すためには、多くの人が自社のブースに来てくれるよう、装飾を工夫するなどして魅力的な展示をすることが重要です。

多くの企業のブースがひしめき合うなかで来場者の興味を引くには、ブースの装飾やノベルティ制作、見込み客へのアピール方法などさまざまなノウハウが求められます。

ノウハウは何度も展示会に参加して来場者の反応を調査したり、他社のブースを研究したりして試行錯誤を繰り返すなかで蓄積されるものです。そのため、効果を感じるまでに時間がかかる可能性があります。

効果測定が難しい

展示会はそれなりの手間と費用がかかるため、出展するからには確実な効果を出したいところです。

しかし、展示会は効果測定が難しいマーケティング手法だといわれています。展示会を成功させるにはノウハウが必要な上に、効果が出るまでに時間がかかるためです。

また、その場で購入や成約に至らず、後日連絡が来るケースも少なくありません。展示会から日数が経っての連絡の場合、展示会がきっかけなのか別の宣伝の効果なのかがわかりにくいです。

そのため、事前に効果測定の指標を設定しておくことが重要です。効果測定の主な指標として、下記のようなものがあげられます。

・自社ブースへの訪問者数
・名刺交換数
・来場者へのアンケート回答数
・展示会の開催中、開催後の商談数
・受注数 など

商談数や受注数は効果測定としてわかりやすい指標です。ただし、展示会は商談や受注に至るまでに時間がかかることも多いので、測定期間を長めに設定しましょう。

各指標の数値の測定が完了したら、そこから費用対効果を検証して今後の出展回数や出展規模、コスト削減など対策を考えます。

展示会に出展する際の流れ

展示会に出展する際の流れを紹介します。

1.出展の目的を明確にする

まずは、展示会に出展する目的を明確にしましょう。顧客とのコミュニケーションや認知拡大など、目的によって参加すべき展示会や展示内容が変わるためです。また、出展後の効果測定のために、効果測定の指標も設定しておきましょう。下記に指標の例を紹介します。

【販売促進】
・名詞獲得数
・商談数
・受注数
・認知拡大 など

【コミュニケーション】
・新規顧客獲得
・既存顧客との関係構築 など

【情報収集】
・他社の技術やサービス
・需要
・商材 など

2.展示会を選定する

次に、どの展示会に参加するのかを選定します。展示会には主に下記の4種類があるため、目的に合った展示会を選びましょう。

・ビジネスショー:商談会とも呼ばれるBtoBの展示会
・パブリックショー:サービスや製品の認知度アップや販売を目的としたBtoCの展示会
・プライベートショー:主催展示会とも呼ばれる、1つの企業のみで開催されるクローズドな展示会
・展示即売会:サービスや製品の販売をメインとしたBtoCの展示会

展示会の種類だけでなく、テーマや開催場所、規模、日程も考慮し申し込みましょう。

3.事前準備をする

参加する展示会が決まったら、出展準備を進めます。展示会に出展する際に準備すべきものは、下記の通りです。

・看板やデジタルサイネージ
・パンフレット、アンケート、ノベルティなどの配布物
・什器や机、椅子などの備品 など

また、ブースの設計、デザインを任せる業者も選定します。

さらに、展示会当日の接客担当者を決めたり、運営マニュアルを作成したり、接客ロールプレイングの実施をしたりすることも必要です。

集客のためには、HPやSNS、メルマガ、DMなどを活用して各方面に告知や宣伝を行いましょう。既存顧客や商談相手には招待状を送付します。

4.展示会当日に営業活動をする

展示会当日は、開催時間前に目的や接客の流れを再確認しましょう。できれば事前にリハーサルをするのがおすすめです。

開催時間になったら、来場者の呼び込みや接客対応を行ったり、ノベルティやアンケート、パンフレットを配布したりと状況に応じて動きます。

開催時間が終了したら1日を振り返り、成果や改善点の確認を行って次回の展示会に活かしましょう。

5.展示会終了後にフォローアップをする

展示会が終了したら、すぐにフォローアップを行いましょう。名刺や連絡先を交換した場合は、お礼のメールを送り、顧客リストに情報を加えます。

連絡先のリストに加えておけば、商談や成約に至らなかった来場者に対して営業メールを配信するなどのアプローチがしやすくなるためです。

アンケートを配布した場合は結果を集計し、内容を分析して次の展示会やマーケティングに活用しましょう。

下記の記事にて、展示会営業の目的や成功のコツなどを解説していますので、あわせてご覧ください。
展示会営業の目的は?結果を残すためのコツや注意点も解説

まとめ

展示会への出展は、顧客獲得や自社の認知度アップなどのメリットがあります。その一方で費用がかかる、ノウハウが必要などのデメリットもあるので、メリットとデメリットを比較検討した上で参加するかどうかを考えましょう。

また、展示会に参加した場合は、獲得した名刺や連絡先宛てにメールや電話をするなどして、フォローアップすることが重要です。

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