営業リストを作成して商談獲得数・成約率を高めよう!
営業リストの作成は商談獲得数や成約率の向上に欠かせません。営業リストがなくともターゲット企業へ電話やメールはできます。しかし、情報を整理していない状態で始めると複数のリスクが生まれます。
効率的に商談獲得するためには、営業リストによる事前の情報整理が重要です。営業リストを作成しておくと、次のようなメリットが期待できます。
蓄積したデータを活用できる
営業リストにデータが蓄積されているため顧客情報を細部まで把握しやすくなります。
たとえば、打ち合わせ中の雑談で、今後ニーズとなる情報を得られることは珍しくありません。顧客情報として残しておくと、次回以降の新たな商談チャンスにつながります。
データとして蓄積すれば、各顧客のニーズを読み取りながら最適な提案ができるようになり信頼感も高められます。
また、営業活動の属人化を防ぐ意味でも重要です。社内で蓄積したすべてのデータから受注確度の高い顧客を絞り込めるので、より多くの見込み客へ優先的にアプローチできます。
作業効率が向上する
営業活動の際には、顧客に関する情報を事前に確認し、把握しておく必要があります。しかし、対応件数が多いと、そのような準備にあまり時間をかけていられません。
そこで、情報が正確に整備された営業リストが必要になります。無駄な時間を省くことで余裕が出てくるため、それぞれの顧客に対して丁寧に対応できるでしょう。
情報共有が楽になる
営業リストを作成したら、それを活用できるのは作成した本人だけではありません。部署内や社内でほかの社員に共有することもできます。そうすれば、円滑な情報共有が可能になるでしょう。
また、同僚への情報共有や上司への報告などが簡略化され、連携しやすくなることも営業リストを作成するメリットです。
ターゲット企業の抽出がスムーズにできる
営業リスト作成ツールを使えば、キーワード検索やツール独自の絞り込み機能でターゲット企業を抽出できる点も大きなメリットです。
ターゲットとなり得る企業のデータが多いほどチャンスにつながります。しかし、蓄積するデータが多ければ多いほど絞り込みが難しくなります。効率的に活用するためには、欲しい情報をスムーズに探し出せる状態でなくてはなりません。
営業リストは単純に情報をまとめるだけではなく、欲しい情報の探しやすさも重視して作成することが重要です。
【おすすめ】営業リスト作成ツール8選
簡易的な営業リストは、Excelやスプレッドシートなど無料ツールでも作成できます。無料ツールを使用する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
とはいえ、より質の高い営業リストを作成するには有料ツールを利用するのがおすすめです。豊富な機能が備わっていて、あらゆるデータベースから情報収集でき、精度の高い営業リストが作成できます。
また、機能の活用で労働生産性や売上の向上も狙えます。
中小企業庁が公開した調査データによると、新型コロナウイルス感染拡大中の労働生産性は全体的にマイナス傾向でした。デジタルツールの導入を進めた企業においては、未導入の企業よりもマイナス幅を抑えられています。(参考:中小企業庁「中小企業におけるデジタル化とデータ利活用」)
営業リスト作成ツールの導入もデジタル化のひとつです。ここからは有料ツールも視野に入れている方へ、おすすめの営業リスト作成ツールを8つ紹介します。
リストクラスター
リストクラスターは、月額9,800円で24時間いつでも営業リストを作成できるツールです。Web上に公開されたすべてのデータからリアルタイムでデータ更新しているため、常に最新の情報をリスト化できます。
初期費用 | 30,000円 |
月額費用 | 9,800円 |
リストクラスターの特徴は、営業会社が自社向けツールとして開発したサービスで、必要な機能がそろっている点です。
導入時は担当者が実際に企業へ訪問して課題や要望を聞き取り、営業に関するアドバイス・サポートを行います。初めてのデジタルツール導入としてもおすすめです。
ListA
ListAは、Web上に公開されている情報を入力したキーワードにもとづいて取得・整理してくれる営業リスト作成ツールです。
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 11,000円~44,000円(プランごとに異なる) |
キーワードは企業名に限らず、具体的な商品やサービスのジャンル、採用活動中などこまかく条件を絞り込んでリストアップできるのが特徴です。
サポートも充実しているため、デジタルツールの導入に慣れていない企業に向いています。たとえば毎月1回定期開催されている勉強会や、訪問サポート(エリアによる)で、ListAの活用方法を丁寧に説明してくれます。
Musubu
Musubuは、データの取得から分析までできるクラウド型のツールです。取得したデータやメモをクラウドに自動保存してくれます。
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 22,500円~ |
未上場企業を中心としたデータベースを導入しているのが、Musubuの特徴です。上場企業に比べて見つけにくい企業の情報も取得できるため、自社で手掛けるよりも効率的な営業リスト作成ができます。
従業員数、売上数、決算月など25以上の絞り込み項目が用意されており、確度の高い見込み客へ効率的に営業をかけられます。
また、登録した情報の傾向分析もできるので都道府県別や業界別など、さまざまな視点で活用できます。
SalesNow
SalesNowの特徴はデータベースに500万件以上の企業情報を有している点です。企業だけではなく人物単位の一覧データも確認できます。リアルタイムで更新されるため、古い情報がリスト化される心配もありません。
初期費用 | 165,000円 |
月額費用 | 23,100~379,000円(契約期間・プランによって異なる) |
6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月と3パターンの契約期間から選べるうえ、抽出上限でこまかなプラン分けが行われているため、予算に応じて利用できます。
156項目以上の検索条件がありターゲットをこまかく絞り込めます。たとえばシナリオ検索機能を使用すると、リアルタイム行動データを参考に企業情報がピックアップされるため、行動起点での営業活動が可能です。
sunsun
100万件を超える最新の企業情報が搭載されており、本社だけでなく支社、支店の情報までも網羅されています。業種やエリア、企業規模、売上高の情報だけでなく、テレワーク実施企業や営業職募集企業など、さまざまな条件で絞り込み検索が可能です。
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
また、20万件の役職者情報もデータベース化されているので、人物に対してもアプローチできます。リストを作成したあとは、CSV形式でのダウンロードも可能です。
BIZMAPS
データ更新の頻度やリサーチャーの多さを強みにしているBIZMAPSは、170万社以上の企業データからリストのダウンロードが可能です。
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 24,900円(定額プラン5000)
※フリープランもあり |
「オリジナルタグ」と呼ばれる、独自開発された検索タグを使用します。オリジナルタグから、新設法人や経営者の特徴などさまざまな視点から企業に紐づけするため、精度の高い営業リストが作成できます。
ココリスト
地域や業種別に、850万件のデータベースからリスト作成できるのが特徴です。作成した企業リストは、CSVにてダウンロードできます。サイト上にFAX番号やメールアドレスが掲載されていない企業でも、「FAX/メール増強機能」から自動的に探し出すことが可能です。
初期費用 | 3,980円 |
月額費用 | 28,900円(エンタープライズ版) |
エンタープライズ版であれば、1件0.57円で購入できるため、低コストで利用できるのも特徴です。取得件数は、翌月以降にも繰越できるため、無駄にならずに利用ができます。
Urizo
Urizoは、美容院情報サイトや飲食関係サイト、旅行情報サイトなど、31種類の専門サイトから企業情報を収集しています。特定の業界や用途に絞ってリストアップしたい企業におすすめのツールです。
初期費用 | 5,000円 |
月額費用 | 21,000円(プレミアムプラン)
※フリープランもあり |
情報を自動収集してリストに追加できる「増強機能」がついているのも特徴です。増強機能では、電話番号のみ掲載されているような企業でもツールが自動で再検索をし、FAX番号やメールアドレスを見つけてきて情報を追加してくれます。全国560万件以上の企業情報があり、1件1円以下という低コストも実現しているツールです
営業リスト作成前にやっておきたいこと
営業リストを作成する前の段階で、次のようなことを済ませておきましょう。
営業戦略を明確にする
まず、営業戦略を確立する必要があります。その営業戦略に則った内容の営業リストを作成することが重要です。
営業リストは、ターゲット層を明確化するためにも受注確度の高い顧客を絞り込める設計になっていることが求められます。
営業戦略を確立するやり方はさまざまありますが、一例を挙げると次のようにして行います。まず、SWOT分析などを利用して外部環境を調査しましょう。売り込もうとしている商品の市場全体の動向や競合他社の動向について把握します。
次にその外部環境を検証した上で、自社がどのような課題を抱えているのか明確にしましょう。そして、他社に対して自社が持っている強みを洗い出します。なるべく他社と差別化できる強みがあるのが望ましいです。
それから他社に勝つためには何をすれば良いのか、目標を立てましょう。さらに、その目標を達成するための細かな営業施策を練ります。
営業戦略が確立したら、それを社内で共有しましょう。そうすることで、同じ方向性で一体感を持ちながら、営業活動を行えるようになります。営業リストが完成してからも、社内で共有して活用することが大事です。
顧客の情報を収集する
無料ツールで営業リストを作成するなら、営業リストに載せる顧客の情報に関してリサーチが必要です。まずはインターネットで検索してみましょう。地名と業種名の複合キーワードで検索すると、それに該当する企業がヒットするため、情報収集がしやすいです。あわせて、新聞や雑誌など紙媒体から得られる情報もチェックしておきましょう。
イベントやセミナーなどに参加する方法もあります。営業のターゲットにする業界向けのイベントやセミナーなら、詳しい情報が得られるでしょう。その業界の人と話をする機会も持てるため、見込み客を獲得できる可能性も出てきます。
良質な営業リストの条件3つを紹介!
営業リスト作成ツールを選定するときは、自社が求める機能を有しているかが重要です。質の良い営業リストを作成するための指標を参考に、自社に最適な営業リスト作成ツールを見つけましょう。
ツール選びで参考となる「良質な営業リスト」の条件は、下記の3つです。
常に最新情報に更新されている
企業に関する情報は常に変化しています。担当者が人事異動で変わることもあれば、代表者が変わることもあるでしょう。オフィス移転により、所在地や電話番号が変わるかもしれません。
リアルタイムで情報を収集し、常に最新の状態へ更新されていることが重要です。古い情報のままだと顧客への適切なアプローチができなくなります。
データの精度が高い
営業リストの中に重複があると、同一企業に対して同じ内容の営業を複数回かけてしまうことになります。そうなると失礼にあたり印象を悪くしてしまうため、営業リスト作成の際には重複がないようにしなければなりません。
よって営業リスト作成ツールには、重複を防止し、精度の高い営業リストを作る機能が不可欠です。
経営状況が記載されている
営業をかける上で企業の最新情報を察知することが重要です。競合他社よりも早く情報を察知することで営業を優位に進められることもあるでしょう。
それとあわせて、経営層の投資に対する姿勢をチェックすることで、成約が望めるかどうか判断するのに役立ちます。
まとめ
営業リストを作成する際には、営業戦略を確立させ情報収集をしておくことが重要です。営業活動の効率を上げるために、企業に関する情報は変化し続けます。このことを念頭に情報更新を行い、経営状況なども記載しておきましょう。
また、無料ツールでも営業リストを作成できますが、手間を省き精度の高い営業リストを作成したいなら、有料ツールがおすすめです。